OneAIの新たなフェーズ:動画領域へのプロダクト投資と、攻めの経営体制への移行について

OneAIのメンバーのみんなへ。
本日は、私たちが直面している市場のリアルな現状、これからのプロダクト戦略、そしてこれに伴う経営体制の大きなアップデートについて、私の言葉で包み隠さず共有します。少し長くなりますが、会社の未来を決める極めて重要な内容です。最後まで読んでください。
1. 突きつけられた現実と、全社業績の停滞
現在、私たちのOneDesign事業は非常に堅調に伸びています。しかしその一方で、ChiChatやOneLiveを担うCX事業は前年割れが続いています。結果として、全社業績は低成長という、スタートアップとして甘んじてはならない停滞の渦中にあります。
原因は明確です。ChiChatの次なる柱となるプロダクトを、まだ爆発的に飛躍させられていないことにあります。
しかし、私はこれを「次への壮大な仕込みの時期」だと捉えています。現在、世の中のデジタルクリエイティブは間違いなく「静止画・テキストからショート動画へ」という巨大な変化の波の中にあります。OneAIはこのトレンドを最大のチャンスと確信しており、ここへ全リソースを張っていきます。
2. 「軸はブレない」ひとつのUIから広がるプロダクト進化
その代表格として開発してきたのがOneLiveですが、市場や数多くのクライアントと対話をする中で、ひとつの重要な気づきを得ました。
「すべての企業において、AIライバーによるシナリオ接客が最適解とは限らない」
業種や用途、商材の単価によって、ユーザーが求める体験は変わります。
- OneLive: 旅行や不動産など高額で熟考を要する領域には、AIライバーによるシナリオ接客
- OneShort構想: ECやアパレルなどタイパを求める領域には、LPや商品ページを15秒で要約説明する動画インフラ
- AI社長: B2Bや採用領域には、AIライバーにRAGを搭載し、個別具体的な質問に自律して答える自由対話モデル
プロダクトの形は、顧客のニーズに合わせて柔軟に変幻自在に変えていきます。
ただし、私たちのコアである「動画×チャットボット」という軸は1ミリもブレません。これらすべてのプロダクトは、現在の「Parrot UI(画面右下のフレーム枠)」を共通インフラとしてそのまま実装できます。中の動画クリエイティブやバックエンドのAIを切り替えるだけです。私たちは、企業の顧客接点をハックする「マルチUIプラットフォーム」へと進化します。
3. 福岡のHighGrowthProgram不採択。そこから得た猛省と決断
プロダクトの進化と並行して、私たちにはもうひとつ、より大きな課題があります。
今週、本年度の福岡の「HighGrowthProgram」の選考結果が出ました。結果は、当社にとって「初の不採択」でした。 正直に言います。本当に、本当に悔しいです。自分の力不足を痛烈に感じています。
審査員から突きつけられた、私たちの評価と理由は以下の通りでした。
「プロダクト/技術を積み上げてきた実績があり、作れるチームを有しているという点。これまで約10年間にわたり事業を継続され、ARR数億円という事業基盤を築き上げてこられた実績には粘り強さを感じます。
しかし現状の事業の停滞を打破するためには、これまで以上の『経営陣の強力なリーダーシップ』と『強力な営業体制』の刷新が不可欠ではないかと考えています。プロダクトの挑戦を継続しつつ、次の成長のレバーはエンタープライズセールス体制(責任者採用と再現性づくり)にあると考えます」
悔しいですが、これが市場から見た私たちのリアルな現在地です。技術力やARR数億円の土台は認められている。しかし、それを大企業に届けて爆発的なYoY成長を創り出すための「営業体制」が決定的に足りていない、という指摘です。
来年こそは、必ずこの停滞を突破する。そのために私は、組織の「投資バランス」を変更することを決断をしました。
これまでの「IPO準備のための経営管理部強化」という内向きの投資から、市場のニーズをダイレクトに捉え、売上を創り出す「ソリューション営業・CX強化」への全面的なシフトです。AI時代、プロダクトのコモディティ化が早いからこそ、顧客に深く信頼される現場の人間力こそが、他社が真似できない最後の防壁になると考えています。
4. 経営体制のアップデート:CFO Naoyaさんの退任について
この「市場への全振り・攻めのフェーズ」への移行を踏まえ、本日は組織に関する大きな報告があります。
CFOのNaoyaさんが、6月末予定の任期満了をもって退任されることになりました。
Naoyaさんは、2021年からCSOとして日本事業の立ち上げを泥臭く牽引してくれ、2024年にはCFOとしてシリーズAの資金調達成功へ貢献してくれました。直近は経営管理部部長として、IPO準備や監査法人対応という会社の「守りの土台」を完璧に整備してくれました。
Naoyaさんのこれまでの圧倒的な貢献には、感謝してもしきれません。 しかし、現在の「事業(攻め)と管理(守り)」の投資バランスを限界まで研ぎ澄ますという観点から、今後のOneAIのあるべき布陣についてNaoyaさんと真摯に話し合い、お互いの未来にとって前向きな発展的解消として、このタイミングでのバトンタッチを決めました。
なお、当社の財務ガバナンス規程や内部統制の仕組みは、Naoyaさんのおかげですでに監査法人のショートレビューを終えた状態になっています。今後、再びエクイティファイナンスや本格的なIPOのフェーズに突入した際には、またプロフェッショナルとして力を貸していただく未来も、選択肢として話し合っています。
5. 最後に:メンバーのみんなへ
今回お話しした「プロダクトの動画領域シフト」と「市場への投資全振り」という大きなフェーズの移行期において、組織の役割や個人のキャリアの方向性の変化に伴い、今後は社内でも一定のメンバーの離脱や、役割の交代といった組織の新陳代謝が起きていくことになります。まだこれからの詳細な体制変更を共有できていない部分もあり、みんなの心に少なからず不安や動揺を与えてしまうかもしれない。その心の揺れは、経営トップである私の責任です。心配をかけてしまい、本当に申し訳ない。
しかし、この新陳代謝は、OneAIが次のステージへ進むための確実な「進化」のプロセスです。これからの新たな挑戦を見据え、すでに今後数ヶ月にわたる複数の新メンバーの入社も確定しています。
さらに、今回の変革の要である「エンタープライズ領域のソリューション営業強化」に向けても、市場を大きく動かせる強力なキーマンとの具体的な会話が最終局面に進んでおり、近く素晴らしい報告ができると思います。
今回のプロダクトの進化、そして経営体制のアップデートは、OneAIが低成長を脱出し、時価総額20億、30億、その先の100億円ステージへと最速で駆け上がるために、私が経営トップとして責任を持って下した「攻めの選択」です。
私は、社長室で「守りの管理」に収まるつもりは少しもありません。私自身が誰よりも前線に立ち、この新しい「動画×チャットボット」を引っ提げて、市場開拓を先導します。現在進行形の大型エンタープライズアライアンスも、私が先頭に立って対応します。
私たちは、ARR数億円という強固な足場を持っています。そして、タグひとつで世界を変える新しいプロダクトの種をすでに握っています。さらに、それを大企業へ届けるための「最強の布陣」が、今この瞬間も裏で、実質的な組織拡大を伴いながら、着々と完成しつつあります。
みんなは後ろを振り返る必要はありません。 私が先頭を走ります。誇りを持って、私の背中についてきてください。目の前のプロダクトと、目の前の顧客の売上をあげることに全力を注いでください。
新しいOneAIの次なるフェーズを、ここから全員で創りいきましょう。